夢名残の空2
『久しぶり、綱吉』
それは何故か綱吉の心にとても嬉しく響いた。
驚きと懐かしさと喜びが、ない交ぜになりながらも思わず頬が緩む。
どうして、こんなに大切な人の事を忘れていたのだろう。
今では忘れていた時のことの方が不思議でならない。
綱吉はヒバリと公園の階段を降り、落ちていた自分のカバンを拾う。
ちなみにヒバリに倒された不良さん達は、倒した本人曰く「殺してはないから放って置いても大丈夫だよ。」と言うのでそのままにしてきた。綱吉は確認していないので、とりあえず生きてますようにとだけ祈る。
そして公園の入り口付近まで来ると何故かヒバリから携帯電話を渡される。
「…?ヒバリさん、コレ何ですか?」
綱吉は自分の手の中にある携帯電話を見ながらヒバリに聞いた。
「君、携帯電話も知らないの?どんな田舎に今までいたのさ。」
「いや、そうじゃなくて携帯電話は知ってますよ。でも、なんでコレを俺に渡すんですか?」
「何?もしかして綱吉、久しぶりに会えたのに、このまま、あっさり帰るつもりじゃあないよね。」
………帰るつもりだった。が、そう言われては正直には答えられず黙り込んでしまう。
「その携帯で君の家に電話しろって言う意味だよ。黙って遅くまで帰らなかったら奈々が心配するだろ。聞きたいことも積もる程あるしね。」
そう言って、笑みを作るが明らかに目が笑っていなかった。
辺りはまだ明るかったがヒバリが家に電話をさせるということは暗くなるまで、じっくり話を聞かれるであろう。
ああ、ヒバリさんヤッパリ、オレがヒバリさんのこと忘れてたのを怒ってるんですね。
綱吉は心でシクシクと涙する。
携帯電話を慣れない手つきで綱吉は自宅の電話に掛ける。
頼むから、母さんが電話に出てくれますように!!
奈々以外が電話に出た場合、奈々に代わってくれと頼んだところで簡単には代わってくれないだろうし、たとえ伝言をお願いしても正しく奈々には伝わらないだろう。
しかし珍しく綱吉の祈りが通じたのか、幸い電話には奈々が出てくれ、友達と一緒にいるので少し帰るのが遅くなる旨を伝える。
そして電話を切り、ヒバリに携帯電話を返す。
「ヒバリさん、それでこれから何処に行くんですか?」
綱吉の問いにヒバリは簡潔に答える。
「学校。」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「はい。」
公園を出たところでヒバリが人の頭より少し大きい丸いモノを綱吉に投げる。
「えっ、わ、わ、あわわわわ、とっ、とっ、とっと、…ふぅ。…………ヘルメット?」
いきなり訳の分からないモノを投げられた綱吉は何とかそれをお手玉しつつもキャッチしマジマジと見た。
「ヒバリさん。このヘルメットどうするんですか?」
「綱吉が使わないなら、使わなくてもいいけど。」
「…使う?」
綱吉はヒバリを見る。ヒバリはバイクに跨っていた。
「……ヒバリさん。もしかしてコレに乗って学校まで行くんですか?」
「じゃなかったら、乗ったりしないよ。」
バイクを見つめながら綱吉が聞いた質問は、あっさり肯定される。
「あの、ヒバリさんバイクの免許証って持ってるんですか?」
「免許証?あんなのは運転が下手な奴が持つモノでしょ。僕が持ってても意味ないしね。」
イヤイヤイヤ、下手だどうだの問題じゃないでしょう!!そう心の中で突っ込む。
「そろそろ行きたいんだけど、早く後ろに乗ってくれない。」
そう言われ綱吉はヘルメットを被りヒバリの後ろの席に跨る。ヘルメットを被ったのはヒバリの運転が心配なのではなく、どこで誰が見ているか分からない為とりあえず被っておく。
ダメツナとヒバリがバイクに乗っていたなんて並中の生徒が見たら驚くどころの騒ぎじゃないだろう。
だが、ヒバリがバイクで他人を乗せて走っていただけでも並盛に住む人は信じられないだろうが綱吉はそこまで考えてなかった。ちなみにヒバリはノーヘルだ。
「腰に腕を回しておいたほうがいいよ。綱吉は鈍くさいから落ちるかもしれないしね。」
ある意味鈍くさい事を認めている綱吉は大人しくヒバリの腰に腕を回す。
それを見てヒバリは少し笑い、アクセルを回した。
並中に着くとヒバリはバイクを裏門に着け綱吉を下ろす。
「先に応接室に行っててくれる。コレ置いてから行くから。」
そう言い残しヒバリはバイクを置きに裏庭のほうへバイクを突いて行った。
ヒバリさんっていつもバイクで通学してるのかなぁ?そんなことを綱吉は思いながらも言われた通りに応接室に向かう。
しかし何故か応接室に着くのはヒバリとほぼ同時だった。綱吉は足のコンパスのせいだと思うことにした。
(くっ、羨ましい。)
応接室の中に通され品の良いソファーに綱吉は座る。
ヒバリは奥の棚のほうで何やらゴソゴソしていたが程なくして戻ってきて綱吉に紅茶を出す。
どうやら奥のほうで紅茶の用意をしていたらしい。
もう一つの紅茶を綱吉と向かい側の机の上に置き、その前のソファーにヒバリは座る。
ちょうど綱吉と向かい合う形となった。
「ティーパックで悪いけどね。良かったら飲みなよ。」
「あ、ありがとうございます。」
そう綱吉は言いながら一口飲んだ。
――おいしい。そう思いほっとする。このまま何事もなく帰れたらいいなぁと思った。が、
「じゃ、話してもらおうか。」
ヒバリはやはり忘れてはなかったようだ。
「えっと、何をお話すれば。」
「何をって全部だよ。どうして君が6歳のとき急にいなくなったのか。何処に行っていたのか。なんで連絡しなかったのか。何故僕の事を忘れていたのかもね。」
どうやら一番最後の事がかなり気に入らないらしく、その事を言うときには眉間に皺が入った。
「えっと、その、うまく説明できないかもしれないんですが、とりあえず6歳のときにいなくなったのはオレの父さんが急に「冒険に出るぞ」とか言ってオレを連れ出したらしいです。」
「らしい?」
「ええ、実はオレ6歳頃から10歳頃までの記憶が曖昧というか思い出せないんです。だから何処に行ってたとかハッキリ分からなくて。何かいろんなトコに行ったような気がするんですけど、何処にいて何があったかと聞かれるとサッパリで。」
そう言いながら綱吉は苦笑いする。
「オレが気が付いた、と言うか記憶がハッキリした時には母さんの実家に居て、おばあちゃんと母さんとオレとで暮らしてたんです。母さんが言うには、父さんがオレを連れて旅に出た後、母さんは実家に戻ってたらしいです。で、オレが11歳になる前あたりに父さんがオレを連れて戻ってきて父さんはオレを母さんに預けてまた何処かに。それで去年、おばあちゃんが亡くなったので中学に上がると同時に母さんと一緒に並盛にまた帰ってきたんです。」
一気にそう語ると一口、紅茶を飲んだ。
自分の事ながらうまく説明できない。
でもヒバリは理解してくれているようだった。
「……君の父親って何してるの?仕事とか。」
「え゛っ。」
綱吉は思わず表情を固まらせる。
「なに その凄く嫌そうな顔。」
「あ、いえ……父さんは昔からんあんまり家に居なくて、…そのオレが小さい頃に父さんに聞いた時には世界中飛びまわって工事現場の交通整理してるって言ってましたけど。…一応母さんにも聞きましたが「出稼ぎで外国で石油掘ってる泥の男なのよ」って言ってました。」
綱吉は少し目を虚ろにしながら答え、ヒバリはなんとも理解し難いといった表情をする。
綱吉の中の父はタンクトップ、作業用つなぎ、ツルハシ、ライト付きヘルメットといった記憶でしかない。
幸いなことに幼い頃から綱吉はそれは一般的には変だという事を悟っていた。
「まぁ、父さんも去年辺りに蒸発して何処にいるか分かんないんですけどね。」
はは、と乾いた笑いをしつつ言った。
これ以上は怪しいと思われる綱吉の父親については情報は無いだろと思いヒバリは先ほどからの疑問を尋ねる。
「……………君、6歳より以前の記憶はあるんだよね?。」
「?えっと、赤ん坊の頃の記憶は無いですけど。一番古いので3歳か4歳ぐらいの時の記憶ならありますよ。」
「それで3歳から6歳までの記憶はあるんだよね?」
「ええ、ありますよ。」
「じゃあ、何で忘れてたの?」
ヒバリの声が急に低くなる。何故か急に温度も低くなったような気がする。
「…はい?」
「綱吉が6歳から10歳までの間の記憶がハッキリしないのは分かったよ。でも僕が君と過ごしたのは6歳より前なのに何で僕のこと忘れてたの!」
最後のほうは問いかけというより怒りにまかせて言ったような感じだった。
いつもは冷静なヒバリがこの様に怒り方をするのは珍しい。どちらかといと静かに怒りを発生させるタイプだ。手(トンファー)が出るのは早いが。
他の人がヒバリの今の様子を見たら恐怖の余り気絶してしまっていたかもしれない。
しかし、その怒りをぶつけられた当の本人はヒバリに言われて始めて気が付いたらしく「あ!」っと言って目を丸くして考え込み始める。
昔、ヒバリに2年ほど付き合っていたせいか耐性が出来ていたようだ。綱吉はこう見えて中々に図太かった。
「君、僕の事を忘れたかったの?」
その問いに綱吉はビックリしてヒバリを見る。
「そんな訳ないじゃないですか!!小さい頃ヒバリさんと遊んだ時、怖かったこともあったけど、それよりももっと楽しかったし。それにさっき公園でヒバリさんがオレのこと覚えてくれてて嬉しかったし。でも、何でオレ忘れてたのか分かんなくて…どうして…?……?わすれ……。」
最後の方で綱吉の目が虚ろになり言動が少しおかしくなり始めた。
それを見てヒバリは少し眉を顰める。綱吉は自分の異変に気が付かない。
「?あれ…、何で、…気に…入らな…い?…ダメ―――」
「綱吉!!」
様子のおかしい綱吉を名を呼ぶことでヒバリは正気に戻す。
すると綱吉は「へっ?」と間抜けな声を出しパチパチと瞬きをした。
「あれ?オレ、今―」
「もういいよ綱吉。君が僕を忘れたいと思って無かったのならいいんだ。」 これ以上、このことについて綱吉に考えさせてはいけない。そう思いヒバリは口調を和らげてそう言った。
ヒバリには先ほどの綱吉の様子に心当たりがあった。
――――暗示だ。しかもかなり強い暗示がかかっていたようだ。いや、今もかかっているのか。恐らく6歳から10歳の記憶も暗示によって封じられているのだろう。その時の副作用かそれとも意図的にかは分からないが、それによってヒバリとの記憶も封じられていたようだ。ただ今となっては綱吉の中に封じられていたヒバリの記憶は暗示が解けてしまった為、もしかすると近い内に暗示によって封じられている5年間の記憶が芋づる式に思い出されるかもしれない。そこに何があるのかは分からないが、今は思い出させないほうがいいだろう。そうヒバリは判断した。
「あの、ヒバリさん。」
綱吉が少し戸惑い気味に声を掛ける。
「なんだい?」
「もしかして、オレが居なくなってからずっと心配してくれてたんですか?」
「僕が君の事を心配しちゃいけないのかい。」
そうさらりとヒバリは答える。確かにずっと心配していたのだ。綱吉の事を。
それを聞いて綱吉は申し訳なさそうに下を向く。膝の上でぎゅっとコブシを握る。
「……ごめんなさい。」
「それは僕の事を忘れてたことに謝っているの?」
「…全部です。忘れてたことも。ヒバリさんに心配をかけたことも、全部。」
そう言うとポタポタと膝の上で握られたコブシに水が落ちる。どうやら泣いているようだった。
「本当に君は泣き虫だね。」
ヒバリはスッと立ち上がり冷静に自分のハンカチで綱吉の涙を拭いてやる。
が、内心はかなり慌てていた。幼い頃からヒバリは綱吉のこういったときの泣き顔が苦手だった。それは今も変わらないようだ。
少し目を腫らしながらも何とか綱吉は泣き止み、ヒバリはホッとする。
窓の外を見ると外はもう暗くなっており、時折聞こえていた部活の声も聞こえなくなっていた。
(…そろそろ帰ろうか)
ヒバリはそう思い、口を開こうとしたが綱吉のほうが先に口を開いた。
「ヒバリさん。あの、お願いがあるんですけど。」
「何?」
そう聞きながらまたソファーに座る。
「実は…あの…他の人にはオレとヒバリさんが知り合いだっていうのを黙っててもらえませんか。」
「ヤダ。」
ヒバリは即答した。するとまた綱吉がその大きな琥珀色の目を潤ませたのでとりあえず理由を聞く。
「どうして他の人に言いたくないの?」
「…だって、並盛の風紀委員長にダメツナみたいな知り合いがいるなんて色々と問題が出てくると思いますし。そ、それに…。」
絶対、獄寺辺りと揉める。そう綱吉は思う。ヒバリと獄寺が争った場合、止めるよう言われるのは間違いなく綱吉だろうが綱吉に2人を止められるわけも無く争いに巻き込まれるだろう。…出来れば遠慮したい。いや、絶対に遠慮したい。
そんな綱吉の心中を察したのかヒバリは少し考え込む。そして
「いいよ。」
さっきとは違い、あっさり了解した。綱吉の表情がパァーっと明るくなる。
「でも、綱吉が条件を飲んでくれたらね。」
「じょうけん?」
ヒバリの言葉に綱吉は思わず頭の悪そうな発音をする。
一体どんな条件が飛び出すか戦々恐々したがヒバリの条件は2つだけだった。
ヒバリに会ったらちゃんと挨拶をすること。
週に2日以上は放課後、応接室に来ること。
挨拶はいいけど……応接室に?
「あの、ヒバリさん。応接室に何しに来ればいいんですか?」
「綱吉は、僕に会いたくないの?」
「え、いや別に会いたくないわけじゃあないですけど。」
「じゃあ、いいじゃない。」
どうやら綱吉に話し相手になれと言ってるらしい。
放課後だし週に2日ぐらいなら獄寺君も何とか誤魔化せるかな。
だが、問題が一つだけあった。
リボーンだ。
家庭教師だけあって大抵、家に帰ると待っている。
時々は綱吉も家に帰るのが遅くなる事もあったが、急に帰りの時間が遅くなる日が増えたら不審がる。
とりあえず、ヒバリにマフィア関係を伏せてリボーンの事を話してみる。
ヒバリさんにボンゴレの事を話さなかったのは出来る限り巻き込みたくなかったからだ。
「ふ〜ん。あの赤ん坊が君の家庭教師ねぇ。…いいよ。赤ん坊には僕からうまく言っておいてあげるよ。」
「ほ、本当ですか!ありがとうございます。ヒバリさん。」
するとヒバリは急に考え出し綱吉に言った。
「……悪いけど、さっきの条件にもう一つ付け加えさせてもらうよ。」
「…えっ!?」
「2人で会うときは雲雀じゃなく恭弥って呼ぶように。他の人の前では雲雀でいいけど。ああ、ちゃんと僕も他の人の前では綱吉じゃなく沢田で呼ぶよ。」
「はい?」
綱吉は訳が分からず固まった。
「ずっと違和感があったんだよね。君、小さい頃は僕をキョーヤで呼んでたからさ。今日は思い出した時に恭弥って呼んでくれたけど。その後はずっと雲雀だったしね。」
「あの、ヒバリさん?」
「恭弥。」
どうやら意地でも名前で呼ばせたいらしい。
「…………恭弥さん。」
「なんだい?綱吉」
するとヒバリは切れ長の目を細め微笑み答えた。
それを見て綱吉は顔をカァと赤くしながら俯く。
(…あんな笑い方するなんてヒキョウだ!)
そう思い何も言えなくなる。
「少なくとも今の3つを守ってくれたら綱吉が誰かにバラさない限り、僕からは誰にも言わないよ。」
綱吉は少し考えたがそれぐらいなら守れるだろうと思い了承した。
「それじゃあ、今日は帰ろうか。外も暗いし家まで送るよ。」
綱吉は言葉に甘え、家の近くまでバイクで送ってもらった。家の前まで送ってもらうと誰かに見られる可能性が高かったからだ。
「今日はありがとうございました。ヒバ…恭弥さん。」
ヘルメットを返しながら礼を言う。
「家の近くだとは言え、一応気を付けなよ。」
はい、と綱吉はニッコリと笑顔で返した。その頬にヒバリは軽く口付けする。
「じゃあ、また明日ね。綱吉。」
突然の出来事に顔を真っ赤にし口付けられた頬を片手で軽く押さえ混乱する綱吉を尻目にヒバリは走り去った。
そして綱吉は思い出す。確かに小さい頃もよくヒバリに頬や額に口付けられた記憶がある。
(…ヒバリさんの癖みたいなものなのかな。)
やっぱり綱吉は鈍かった。
家に帰り、自分の部屋に着替えに行くとリボーンが居た。
「オメー、明日から帰りが遅くなるらしいな。」
「えっ!ヒ、ヒバリさん来たの?いつ?」
「ああ、さっきな。それにしてもいつの間にそんな仲になってたんだ、オメーらは。」
どうやらヒバリは綱吉と別れてすぐリボーンに会いに来たらしい。よく見ると窓が開いている。
それにしてもそんな仲って一体?
「まぁ、ツナもやっとやる気になったようだしな。」
だから何の?
「ヒバリに明日からみっちり教えてもらえよ。」
…みっちり…教える?
綱吉は恐る恐る聞く。
「あの、リボーン。ヒバリさん何て言って帰ったの?」
「何って、明日から放課後はヒバリにも勉強を教えてもらうんだろ。まぁ、教えるのは多ければ多いほどいいしな。俺も楽が…ヒバリの家庭教師としてのお手並みを拝見できる。」
「自分がラクしたいだけかよ!」
とりあえず突っ込んどくが綱吉は内心慌てた。
ヒバリさん、うまくリボーンには言っとくって言ってたけど…勉強?よりによって勉強ですか!マズイ多分、この調子だと本当に勉強することになるだろう。応接間で。そーいえば、さっき別れるときヒバリさん『また明日』って言ってなかった?あれってもしかして明日、応接室に来いって事ですか!!
綱吉は心の中で力一杯叫ぶ。
恭弥さんのいじわる〜〜〜〜〜〜!!
窓からは、ただただ冷たい風が入ってくるばかりだった。
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